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さあ、ゲームの始まりです

ボクは殺しが愉快でたまらない

警察諸君、私を止めてみたまえ

人の死が見たくてしょうがない

私は殺しが愉快でたまらない

積年の大怨に流血の裁きを

SHOOL KILL

学校殺死の酒鬼薔薇

(校門に置かれた首の口に挟まれていた手紙)

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審判は懇切を旨として、なごやかにこれを行わなければならない(少年法22条1項)


97/02/10 小学6年の女児が鈍器で頭部を殴られた。

03/09 5歳の女児が団地の階段から突き落とされる

03/16 金槌で頭部を3回殴られた女児が脳挫傷で死亡。

     ナイフで腹部を刺された女児が全治2週間

 

この日の犯行メモには

愛するバモイドオキ神さまへ。今日人間の壊れ安さを調べるため「聖なる実験」をしました

 

5月中旬、同級生に暴行。歯を3本折り、ナイフを振り回した。教師から学校に来るなといわれ、以来全く学校に行かなくなった。公園で煙草を吸っているのを何度か目撃されている。

05/24 1:30「祖父の家に遊びに行く」といって家を出た神戸市須磨区の市立多井畑小6年、土師淳君(11)が失踪。

05/27早朝 顔が切り刻まれた淳君の頭部が学校の校門で発見される。

06/29 任意同行に応じ犯行を自供。

 

淳君の殺害では、首に指紋が残ることを恐れて手袋をしていた。当初、手で絞殺するつもりだったが被害者がなかなか死亡しなかったため、自分の運動靴のひもを使用。うつ伏せになる被害者の腰に馬乗りになり絞め上げるが死亡に至らず、顔や頭を蹴った。その後、ひものねじれを直して被害者をあお向けにし首を絞め、呼吸が停止。さらに、ひもの一端をフェンスに結び、もう片方を持って絞め続けた。被害者の心臓に耳をあてると心臓が停止していた。


酒鬼薔薇は両親、弟二人の5人暮らしだった。父親は神戸市内に勤める技術系会社員で、鹿児島県の離島出身。中学卒業後神戸に働きに出た。父親の性格は温厚だが子育てには参加していなかった。

母親は専業主婦、PTAの役員を務めていた。しつけは厳しかったが、近所の住民によれば家族で旅行に行ったりスポーツをしていたとされ、家族が崩壊していたとはいえない。


この事件の前後に、遺体発見現場周辺で惨殺された猫やハトの死がいが何度も目撃されていた。淳君が行方不明になった数日前の早朝、市立友が丘中正門前に猫の死体が置かれているのを新聞配達員が見つけた。足は切断されていた。付近では、それ以前にも足を切り取られた猫の遺体が発見、首のない鳩の死体が放置されていた。

 また、連続通り魔事件のあった竜が台地区では、発生の数日前、背中を切り裂かれた猫が路上に駐車された車の上に置かれていた。 さらに、友が丘中の北約八百メートルの団地では、以前、足を切り取られた猫の死がいがごみ置き場に捨てられていた。

 猟奇殺人と動物虐待については、多くの専門家が関連性を指摘。 FBIのロバート・K・レスラーは、自著『快楽殺人の心理』(講談社)の中で、「(調査対象二十六人の)半数近くの殺人者が、(少年期に)動物への虐待を行っている」「初期の攻撃的な行動は、まず動物に向けられることが多い」としている。

 知能はかなり高いといわれている。酒鬼薔薇は、「義務教育が悪いと書いた方がマスコミ受けする」と供述している。

 精神科医・町田静夫は境界性人格障害(ボーダーライン)だとしている。定義は以下。

 

境界性人格障害(ボーダーライン)DSM-W 301.831996

対人関係・自己イメージ・感情の不安定、著しい衝動性を特徴とし、成人期早期に発病、以下の5つ以上に当てはまる

1:現実・空想の中で見捨てられることを避けようとする気ちがいじみた努力

2:理想化・こき下ろしの両極端を揺れ動く、不安定な対人関係

3:同一性障害:持続的で不安定な自己イメージ

4:自傷の可能性がある衝動で、以下のうち2つ以上に当てはまる。浪費・性交・薬物乱用・無謀運転・無謀飲食

5:自殺の実行行為、そぶり、脅迫、自傷行為の繰り返し

6:感情の不安定(不快感・いらいら・不安が2-3時間継続)

7:慢性的空虚感

8:激しい怒り

9:一過性ストレスに関連する妄想的な解離性症状

 

「バモイドオキ神」という誇大な妄想を信仰していたようだが、犯行の声明には「殺人が楽しい」と書かれており、「神に命令された」とは書かれていない。よって、精神分裂病とはいえず、責任能力はあると言うべきだろう。

人間を傷つけることで快楽を得ていることから、反社会性人格障害(APD)であるとすべきで、精神科医の行為障害であるとの診断は正しいと言ってよい。

 


家庭裁判所の資料によれば、少年事件で責任能力が問われた事例は、1955-97年に27件あり、医療少年院送致が8、中東少年院送致1、検察官送致1、審判不開始(不起訴)と不処分(無罪)17。

少年法20条では、家裁が死刑・無期・禁錮に当たる罪で検察官送致が相当とした場合、起訴できることになっているが、16歳未満は何をしても刑事責任は問われない(少年法20条但書)

酒鬼薔薇は医療少年院送致になっているため26歳になるまでには社会に戻ってくることになる。


懲役13年という文章が気になったので掲載しておく。ダンテの神曲とニーチェのツァラトゥストラの引用がちりばめられている。実際に読んで理解しているのか、どこかの漫画で読んだのかは分からないが、理解できていないことによる不自然さは少なくとも感じられない。

 

「懲役13年」
いつの世も……、同じ事の繰り返しである。
止めようのないものはとめられぬし、殺せようのないものは殺せない。
時にはそれが、自分の中に住んでいることもある……
「魔物」である。
仮定された「脳内宇宙」の理想郷で、無限に暗くそして深い腐臭漂う心の独房の中……
死霊の如く立ちつくし、虚空を見つめる魔物の目にはいったい、“何”が見えているのであろうか。俺には、おおよそ予測することすらままならない。
「理解」に苦しまざるをえないのである。
魔物は、俺の心の中から、外部からの攻撃を訴え、危機感をあおり、
あたかも熟練された人形師が、音楽に合わせて人形に踊りをさせているかのように俺を操る。
それには、かつて自分だったモノの鬼神のごとき「絶対零度の狂気」を感じさせるのである。とうてい、反論こそすれ抵抗などできようはずもない。
こうして俺は追いつめられてゆく。「自分の中」に……しかし、敗北するわけではない。
行き詰まりの打開は方策ではなく、心の改革が根本である。
大多数の人たちは魔物を、心の中と同じように外見も怪物的だと思いがちであるが、事実は全くそれに反している。
通常、現実の魔物は、本当に普通な“彼”の兄弟や両親たち以上に普通に見えるし、実際、そのように振る舞う。
彼は、徳そのものが持っている内容以上の徳を持っているかの如く人に思わせてしまう……
ちょうど、蝋で作ったバラのつぼみや、プラスチックで出来た桃の方が、
実物は不完全な形であったのに、俺たちの目にはより完璧に見え、
バラのつぼみや桃はこういう風でなければならないと
俺たちが思いこんでしまうように。
今まで生きてきた中で、“敵”とはほぼ当たり前の存在のように思える。
良き敵、悪い敵、愉快な敵、不愉快な敵、破滅させられそうになった敵。
しかし、最近、このような敵はどれもとるに足りぬちっぽけな存在であることに気づいた。
そして一つの「答え」が俺の脳裏を駆けめぐった。
「人生において、最大の敵とは、自分自身なのである。」
魔物(自分)と闘う者は、その過程で自分自身も魔物になることがないよう、気をつけねばならない。
深淵をのぞき込むとき、その深淵もこちらを見つめているのである。
「人の世の旅路の半ば、ふと気がつくと、俺は真っ直ぐな道を見失い、暗い森に迷い込んでいた。」

 

 


97年10月17日・第5回少年審判(結審)=神戸家庭裁判所

 13時30分、酒鬼薔薇の両親、弁護士5名、裁判官と書記官らが出席して、この事件での最後の少年審判開始
 14時52分、鑑定書に添えられた意見書と、弁護団が裁判所に提出した意見書の趣旨通り、酒鬼薔薇に「医療少年院送致」の決定。
 裁判官は「一連の犯罪は少年によるもの」と認定。
 
この「医療少年院送致決定」は、犯罪者だが「病人」であるという判定。
 すなわち、被害者側最後の手段といわれる、酒鬼薔薇聖斗自身を民事訴訟で告訴することはできなくなった
 つまり、事件の本質を問う意味で、公開の場での事件解決の道が閉ざされた
 1997年10月17日14時52分、「酒鬼薔薇聖斗」は社会から隔絶されたところで更生の道を歩みだした


 

97年10月13日・第4回少年審判=神戸家庭裁判所

 10月13日13時30分、第4回少年審判。
 この日は証人はなく、酒鬼薔薇聖斗と、その弁護人、そして両親が出席。
 母親に対する尋問が主で、これまでのしつけや、酒鬼薔薇聖斗本人の生い立ちについて回答。
 答弁では、事件に対する新たな事実は出なかった。
 ただ、両親に対して、酒鬼薔薇が社会復帰後、管理する能力があるかを裁判官は問いただした。
 この少年審判を担当している神戸家庭裁判所の井垣康弘裁判官は、17日午後に予定されている審判で、酒鬼薔薇聖斗に対する少年審判を終えることを表明し、当初予定されていた友が丘中学教師の尋問も「裁判所の調査だけで十分」として、見送られた。
 なお、酒鬼薔薇聖斗の鑑別所収容期間は10月18日までに延長された。


 

97年10月9日・第3回少年審判=神戸家庭裁判所

 10月9日14時30分、第3回少年審判。
 この日は証人として、酒鬼薔薇聖斗の精神鑑定を行った精神科医、そして、初めて酒鬼薔薇聖斗の両親が出席。
 まず、前半部分では、酒鬼薔薇聖斗は、5月の男児殺害事件での殺意を認める。

 また、3月の女児通り魔殺人についての殺意は否認。
 少年審判の後半では、性格分析に話が及ぶため、酒鬼薔薇聖斗は途中で退室


 精神科医は、酒鬼薔薇聖斗は周囲の出来事に対する認識能力に欠けると指摘。両親も、母親は「息子は善悪の区別がつかない」と語った


 

97年10月6日・第2回少年審判=神戸家庭裁判所

 10月6日13時30分、精神鑑定書が家裁に提出されてから初めての少年審判が再開。
 第2回目の審判では、酒鬼薔薇聖斗を取り調べた警察官2名が証人として招かれ「供述の信憑性」について尋問
 席上、酒鬼薔薇聖斗の弁護士は神戸新聞社宛の第2犯行声明の文字と自宅から押収された作文の文字の照合が終わっていないうちに警察官が「筆跡が一致した」と言って、酒鬼薔薇聖斗の供述を引き出したとし、 違法な取り調べで行われた自白であり、警察から提出された自白調書を証拠から外すよう、裁判長に要求。
 この審判で裁判長による酒鬼薔薇聖斗への尋問も行われたが、質疑応答は公表されていない。


 

97年10月2日・精神鑑定書提出

 10月2日午前9時30分、酒鬼薔薇の精神鑑定を行った精神科医2名によって神戸家庭裁判所に精神鑑定書が提出。 神戸地検が発表した「祖母の死」が、今回の凶行の直接の原因ではなかったと指摘、「行為障害」による凶行だとした。
 「行為障害」とは、大人の「人格障害」に相当。(精神医学の世界では、18歳未満は人格が形成されていないと見なすため「行為障害」という) また「犯行当時、善悪の判断はできた」とも指摘、「性障害」も認められた。
 「性障害」とは、性障害が単独で発生したのではなく、前述の「行為障害」と併せて発症し、結果として性的サディズム(自分の快楽を得るために、相手をむやみに傷つける行為)と同様の快感を得ていたという見方

 結論として、この鑑定結果は、酒鬼薔薇聖斗は「神」や「魔物」の妄想から犯行に及んでいたのではなく、残虐的な性格になってしまった上で、その言い訳のために「神」や「魔物」を作り上げたと見た。しかし、酒鬼薔薇聖斗の人格形成で「学校や家庭の影響は少ない」とも。

 なお、10月2日、提出された鑑定書には「隔離した環境で精神科医の診察が必要」との意見書が添えられ、家裁側も、この意見書の趣旨に添って「医療少年院」送致の処分を発表。
 「医療少年院」では最高で26歳まで収監され、主にカウンセリングによる少年の更生を目指す。

 

 

 

 

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